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教授あいさつ

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教授あいさつ

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心臓・大血管以外の
胸部全般を取り扱い、
未来に貢献する

教授 千田 雅之

Masayuki Chida

獨協医科大学 呼吸器外科 教授 千田 雅之 獨協医科大学 呼吸器外科 教授 千田 雅之

獨協医大呼吸器外科教室は、地域の呼吸器治療の拠点として肺がんや気胸、縦隔疾患から肺移植まで、幅広く治療を行なっています。
呼吸器外科診療の中心となる肺がんに対する手術では、従来型の多孔式胸腔鏡手術のほか、ユニポート手術やハイブリッド手術、ロボット支援手術を修練することができます。開胸による拡大手術も数多く行なっています。また、当施設の特徴の一つとして、肺がん治療に関わるすべてを経験することが挙げられます。検診での肺がんの発見、気管支鏡での診断・治療、術前・術後や再発時の化学療法など、トータルに肺がんを見ることができます。気管支鏡検査では、EBUS、ステント治療、PDTなど多くを経験することができ、気管支鏡専門医を取得することができます。

肺移植では、若くして末期呼吸不全となり死を迎えるばかりとなり車椅子で来院し10リットルもの酸素を吸っていた患者さんが、脳死肺移植手術により、酸素なしで歩いて退院できるようになるという劇的な効果をもたらします。肺移植は全国で現在11施設しか認可されておらず、獨協医大病院はその一つとなっています。当院の肺移植成績は全国平均を上回る好成績を示しています。一方、呼吸器外科医を目指す若者にとっては、肺がん手術が現在、低侵襲手術が中心となっているところ、肺移植手術では大開胸、気管支形成や血管吻合を経験できます。

当教室での呼吸器外科修練は、コンパクトながら充実したものとなっており、多くの大学から修練医を受け入れてきました。獨協医科大学で呼吸器外科のサラブレッドを目指しませんか?

沿革

第1回世界気管支鏡会議(堀江教授、嶋田教授)

第1回世界気管支鏡会議(堀江教授、嶋田教授)

獨協医科大学は1970年代の人口増加や国民皆保険制度導入による医師数減少や不十分だった僻地医療の改善をはかることを目的とした当時の医療政策により増設された医科大学のひとつで、1973年(昭和48年)栃木県中南部に位置する壬生町に開校しました。その母体は古く、1881年(明治14年)に先進ドイツの文化・教育を取り入れる目的で設立された獨逸学協会であり、学校としては1883年(明治16年)に設立された獨逸学協会学校が前身となります。本学は獨協学園創立88年を記念して設立されましたが、「学問を通じての人間形成(文部大臣も歴任された獨協大学初代学長・天野貞祐先生)」の理念のもと、これまで多くの卒業生を輩出してきました。

付属病院は1974年(昭和49年)に病床数850で開院し、現在は2195床を有する特定機能病院として、栃木県はじめ近隣地域医療の中核を担うべく多大なる期待を寄せられています。また、教育においては良質な医療人の育成を目指し、研究においても最新知見を国内外に発信すべく各科日々研鑽しております。

獨協医科大学病院の理念・基本方針

理念

  • 高度で良質な医療の提供
  • 医療倫理の徹底
  • 医療進歩への貢献
  • 良質な医療人の育成
  • 連携医療の構築

基本方針

  • 生命の尊厳と権利の尊重
  • 高度で先進的な医療の追求
  • 先端医療の開拓と真理の追求
  • チーム医療の推進
  • 地域医療の確立
  • 地域の健康と予防医学の達成

教室の歴史・理念

初代教授 堀江昌平

初代教授
堀江昌平

二代目教授 嶋田晃一郎

二代目教授
嶋田晃一郎

当教室は胸部外科教室として1973年(昭和48年)大学開校と同時に創設され、翌1974年(昭和49年)付属病院開院の年から初代堀江昌平教授が赴任されました(1974-1991)。その後二代目嶋田晃一郎教授(1991-2001)、三代目三好新一郎教授(2001-2009)、四代目教授千田雅之(2010-)に引き継がれ現在に至っております。初代堀江教授が千葉大学時代に行った硬性気管支鏡診断法の開発は世界的業績として知られ、教室でも国内に先駆けて全身麻酔下気管支鏡診断など多くの研究がなされていました。同門であった嶋田教授はこれまでの肺癌診断に加え、ご自身の研究課題として取り組まれていた肺移植を実現すべく手術室、ICUの整備などにも尽力されました。また当時呼吸器外科のみであった胸部外科教室に心臓血管外科チームを結成されました。

三代目教授 三好新一郎

三代目教授
三好新一郎

四代目教授 千田雅之

四代目教授
千田雅之

三代目の三好教授は大阪大学時代に日本で1例目の脳死肺移植を実現されたのち本学に赴任されました。赴任後は関東地方における脳死肺移植実施施設の必要性を強く訴えられ施設認定実現に尽力され、2009年(平成21年)1月関東初の脳死肺移植を実現するに至りました。また、一つの胸部外科として行動していた呼吸器外科と心臓血管外科の効率化をはかるべく分科にも取り組まれました。その後、現教授千田となった2010年(平成22年)4月1日に呼吸器外科と心臓・血管外科(福田宏嗣教授)両科がそれぞれ開講し現在に至っております。現在でも両科は同門として週1回の合同カンファを行っています。親睦会を開催するなど臨床現場内外において仲良く協力しあっています。

現教授千田は今まで三代の教授が築いてきたものをさらに発展させるべく東北大学時代の経験をもとに、肺移植、肺癌診療を中心に心血を注いでいます。特にライフワークである間質性肺炎合併肺癌の治療成績向上や局所進行肺癌に対する根治切除の追求などはパイオニアとして全国的にもひろく認知されております。また日本呼吸器外科学会第三代理事長として日本における呼吸器外科学の発展のために尽力され、コロナ禍における呼吸器診療の重要性や国際協力の重要性を訴え災害時における呼吸器外科病院間協力体制構築やEuropean Society of Thoracic Surgeonsとの連携を積極的に行ってまいりました。また2023年(令和5年)には日本胸部外科学会理事長に就任し、本邦における呼吸器・心臓・食道領域の発展に尽くしています。
また肺移植は千田が赴任後に前任三好教授と最初の1例を行い、2024年(令和6年)10月末日現在までに脳死肺移植29例、生体肺移植4例を実施し全国的にも良好な成績を得ております。当教室の理念は以下のとおりです。

当教室の理念

  • 最高の医療の習得
  • 最良の医療の提供
  • 緊急に対する迅速な対応
  • チームワークで安全な医療
  • 地域医療への貢献
  • 呼吸器外科の発展に貢献

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